1月13日放送【そうだったのか!池上彰の学べるニュース】を池上ウォッチャーCHIEがまとめました!

2014年最初の学べるニュース。
今回はオリンピック誘致を成功させた大物、ニック・バーレー氏がプレゼンの極意について解説。「ほぉ」「なるほどー」と相槌で、普段は伝え上手な池上さんが、聞き上手な一面を見せてくれました。

普天間基地の辺野古移設

普天間基地は宜野湾市の真ん中にあり、世界一危険な基地として有名で、日米間では既に返還合意がなされていたものの、鳩山総理の出現で迷走したのは記憶に新しいところです。
昨年末安倍政権が沖縄に提示した内容を見てみると、民主党政権は基地問題を棚上げにするなど、沖縄県民の心を掻き乱しはしたものの、結果沖縄に日本政府によるきちんとした条件提示をもたらすための躓きだったのではないか、と思いました。今回、仲井間知事はこのような具体的な提案を示されたことがなかったため、これを見て「驚くべき立派な内容」と表現しており、今まではお上のお達しに従うしかなかった背景が窺えるような気がします。
見方を変えれば、これだけこじれたからこその『普天間基地の5年以内の運用停止』『オスプレイの訓練の約半分を県外にする』『今後8年間、年間3,000億円以上の振興予算確保』なのであり、これで沖縄に有利な条件が明示されたということであれば、行き着くところ沖縄にとってはメリットだったのではないかとも捉えられます。一番大事なことは沖縄県民の安全が守られることで、辺野古埋立てによる環境破壊が懸念されたり、県民の意見が食い違うことも想定されますが、生活圏を軍用機が飛ばなくなることで、現在不利益を被っている住民の負担が軽減されるのであれば、それが優先されてもいいのではないか、と思いました。なお、普天間跡地は那覇‐名護間の鉄道案・カジノ建設案などがあり、観光発展による大きな経済効果も期待したいところです。

日韓関係

過去最悪。好感度調査によると、2012年李明博大統領の竹島訪問の頃から好感度は下降しているとのこと。韓流ブームはメディアが仕掛けたものであり、よっぽどハマった人でなければ、韓国に対する特別な感情などはなく、「ふーんそうなんだぁ」くらいのものではないでしょうか。旅行者は25%減少したと言われているのですが、それでも230万人は韓国に降り立っているとのこと。
しかし、今回の韓国裁判所の判決はいただけない。国と国のトップが国交正常化に尽力し、明文化したものに反する判決を出すなら、なんでもありだ。空気を読んだとは言え、理性と感情を切り分けられない法曹が存在することの方が恐怖であり、70年前の出来事に翻弄される日本企業に思いを馳せると気の毒でならない。しかしそこに反日教育という根っこがあるからと言われれば「それは仕方ないかもしれませんね」と受け容れるしかないような気もします。
また、日韓基本条約を結び、日本と国交正常化した朴正煕大統領は朴槿惠大統領の父親であり、当時の協定を反故にする判決があることからしても、朴槿惠大統領が反日にならざるを得ない背景が見て取れるように思います。

オリンピック招致 ニック・バーレー氏 プレゼンの極意

ニック・バーレー氏が感じた日本の良さとは『効率的で丁寧、全てが時間どおり』でした。
真面目さがウリの日本人はそれはそれで素晴らしいのですが、謙虚さを美徳とするため、プレゼンをしてもちーっとも委員に伝わらないのです。そこでバーレー氏は招致メンバーに
1)IOC委員に直接伝えるため英語とフランス語でスピーチ
2)感情を込めて役を演じる
3)ユーモア
4)笑顔
の4つを重点的に練習することを課したのでした。なお、インパクトを与えるため『お・も・て・な・し』だけを日本語で表現したり、スピーチの順番を皇族の高円宮妃からパラリンピックの佐藤真海選手に繋げたこと等から、3連続誘致に成功したバーレー氏のセンスを垣間見ることができます。また、安倍首相によるアンダーコントロール発言や、45億円の予備資金を積極的に示すなど、信頼を得るためセールスポイントを大げさにアピールすることも重要だったと語ります。

池上さんはニック・バーレー氏の話を頷きながら全て聞き終わると、プレゼンの極意は『伝えるべきことをしっかり理解し、ひたすら練習を重ねて大げさなほど演じきること、なんですね』と、きれいにまとめていました。