今回の参院選でも池上さんの無表情かつ全方位敵に回すことを厭わない質問は衰えを感じさせないものがありましたが、黒い池上彰は健在で、相変わらずの頭の回転の速さに脱帽するしかありませんでした。

さて、参院選ライブでの池上さんの舌鋒鋭さとテロップの面白さを取り上げるのは他の媒体に任せることにして、初回から見続けている私としては「『テレビ東京×池上彰×選挙』は小泉進次郎と創価学会が好きだなぁ」と正直思ったのです。
どちらも与党内では耳目を集めるトピックなので、見流すつもりでしたが、前回も似たような内容だったと思い出し、思わず2014年の衆院選ライブを見返したのでした。

ふと、あることに気付きました。
今回の番組メニューの中に『宗教と政治』がありましたが、前回もそれがあったのです。前回は神社本庁・信者数9,000万人,創価学会・約827万世帯,幸福の科学~,など記載された日本の宗教団体の信者数のボードが出てきましたが、今回はありませんでした。その代わりとでも言いましょうか、今回ある団体が取り上げられました。日本会議です。

日本会議にまで斬り込むとはテレ東でしかできないなと思ったのですが、そこで解説された神社本庁・神道政治連盟との関係を考えると、日本の政治の背景は見方を変えると凄いことになっているのかもしれないと気が付いたのです。
番組では神社内で憲法改正への署名運動がなされているとの解説があり、そこには『美しい日本の憲法をつくる国民の会』のポスター、そしてその集会の映像では「憲法は国のかたち、未来を語るものです」と挨拶する安倍総理の姿がありました。

さて、今回の選挙の裏争点は改憲だと言われています。与党が2/3を獲得すれば憲法改正の発議が可能になるのです。改憲への1ステップではありますが、これが日本の歴史上大きなステップとなることに間違いはありません。
今の日本国憲法は日本の敗戦により作られたものですが、現行憲法を敗戦による屈辱と捉えるか、敗戦による恩恵と捉えるかで今後の憲法改正に大きな違いが出てくることを国民は意識せざるを得ないような気がします。

日本国憲法が制定された敗戦時まで遡ってみると、そこにはGHQによる神道指令があります。
70年を経た現在、政権与党の背後に神道政治連盟と戦時中弾圧を受けた創価学会が控えているというのも・・・、これを日本の成熟度が高まった証と捉えてもいいのかどうかは歴史が教えてくれるでしょう。
また、このような背景が見えると、先日伊勢志摩サミットで各国首脳を伊勢神宮に迎えたことも戦後の終わりを告げる出来事だったように思えます。

世界に目を向けると、グローバルが叫ばれた時代は終焉を迎えて内向きになり、宗教を掲げたテロや争いが起こるなど時代は逆行の様相を見せ始めています。
日本は特定の宗教を持つ人は多くないからと、他国の出来事だと決め付けずに、憲法改正を掲げる団体に神社が含まれていることを思うなら、自らは気付かずとも世界から見た日本もそう見える可能性があることを私たちは認識する必要があるのかもしれません。