まさか年明け早々北朝鮮の話題をするなどとは思ってもみませんでした。それも水爆実験に成功したとは、俄には信じがたい、というのが正直な感想ではないでしょうか。

今回の未来世紀ジパングは、急遽この北朝鮮の件について池上解説がなされました。
たしかに先日のモランボン楽団による北京公演ドタキャンのニュースでは、北朝鮮にしては強気のような気がしましたが、水爆を保有していることを仄めかしてのドタキャンだったということで、今思えば北朝鮮の意地のようなものが見える気もします。

さて、今回北朝鮮は水爆実験に成功したと発表していますが、水爆の威力は原爆の1000倍以上と言われており、とてつもない破壊力です。しかし、それほどの威力であれば一部であっても北朝鮮の国土の破壊が避けられないわけで、あの国土面積で自国内で水爆実験をしたとしたら自国汚染は計り知れないものだろうに、などと素人には思えるのですが、そこは自国のアピールのために片目をつぶっているのでしょうか。
また、水爆とアナウンスしてしまえば、世界に対して北朝鮮には水爆と同等、またはそれ以上の武器で対抗してよいと言っているようなものですから、さっそく米戦略爆撃機が韓国上空に展開したというニュースを見ると、軍事力アピールのために挑発しているのか自分の首を絞めるために力を誇示しているのか分からないなというのがウォッチャーの正直な感想です。いずれにしろ、北朝鮮が何かに行き詰っているのであろうことは推測できます。

この件で一番激怒しているのは中国であるのは誰の目にも明らかですが、中国にとって手のかかる北朝鮮とは別にもう一方で悩みの種となっているのが台湾であるとのこと。

ちなみに昨年11月に行われた習金平・馬英九会談ですが、これは次回の台湾総統選挙を意識していたと言われています。実際、民進党の蔡英文氏が女性初の台湾総統になるのではと予想されており、台湾内政は中国と距離を置こうとする勢力の拡大傾向が見られます。

ここで中国と台湾の関係を振り返りますと、第二次世界大戦後に統治していた日本が撤退し、
中国大陸で毛沢東率いる中国共産党と蒋介石率いる国民党が内戦となって、敗れた蒋介石が台湾に逃げ込んだ後に中華人民共和国が成立。1971年までは中華民国つまり台湾が中国として国連に加盟していましたが、台湾が国連から脱退すると、入れ替わるように中華人民共和国が国連に中国として認められたという経緯があります。また、中台間では1950~90年代に金門島を舞台にした台湾海峡危機で両国の緊張が高まった時期もありますが、現在では中国との直行便が頻繁に行き交うようになって、観光地化により中国人による爆買いもなされており、経済の強い結び付きが窺えます。

さて、次期総統と見られる蔡英文氏ですが、先日、対中国政策は現状維持と発表。経済との兼ね合いを考えれば頷けるところですが、今後の日本への対応も気になります。なお、蔡英文氏は親日家のようですが、台湾自体が親日国として有名で、それは日本統治時代に遡ります。
番組では、ダム建設に尽力した八田興一の功績や台湾の教科書が取り上げられましたが、日本近隣国では反日教育がなされていることを思うと、この反応の違いはどこから来るのだろうと素直に不思議に思いました。

最後に池上さんは、「今回の北朝鮮によるこの挑発が東アジアに大きな動きをもたらし、日本と対立している場合ではないと、日本と中国、そして韓国との関係改善のカードとなる可能性がある。このピンチが絶好のチャンスになるかもしれない」と未来志向で番組をまとめていました。