私はスポーツについては専門家ではありませんのでうっかりした予測はしない。
それぞれの国についての解説はしますが、サッカーの予想はそちらの専門家にお任せ。
ただ、ワールドカップをきっかけに世界のいろんな国を知ることができる。いろんな国の状況を知りながら日本を応援したいですよね。

このレビューが皆さまの目に届くころにはワールドカップ予選の結果も出ていることでしょう。
…ということで、悲喜こもごもあるとは思いますが、グループCの国々を池上彰解説で振り返ってみたいと思います。

6/15  vs コートジボワール
コートジボワールはアフリカの西側にあり、人口は日本の1/6以下でGDPは日本の1/200以下、カカオが生産量世界一で、生活基盤は農業であり、多くの国民が貧しい生活を送っています。
植民地支配の歴史によりコートジボワールでは内戦が10年近く続きましたが、その中で燦然と輝く英雄はディディエ・ドログバです。ドログバは5歳の時にフランスに渡り、サッカーの英才教育を受けてプレミアリーグで2度の得点王を獲得した世界的なエースストライカー。両国籍を持っていましたが祖国を愛する気持ちからコートジボワール代表を選びました。
当時は内戦の最中でしたが、ワールドカップ初出場を決めた試合直後、ドログバはロッカールームにカメラを招き入れ、国民にこう呼びかけました。「(前略)…武器を捨ててください。そして選挙をしましょう。それですべて良くなるはずです」この一言によって内戦が一時的に停止。また、2007年南部のみで開催された代表の試合を北部で行うよう大統領に直談判し、カメラの前で反政府リーダーに平和を約束させました。試合当日は南北関係なく国民が一丸となって応援、ドログバは見事勝利のゴールを決め、これが暫定的な和平交渉のキッカケになりました。

6/20 vs ギリシャ
ギリシャといえば財政破綻寸前でしたが、EU諸国、とりわけドイツやフランスが中心になってギリシャを救済する仕組みを作り、信頼が回復傾向にあります。去年は、なんと経常収支も財政収支も黒字に転化。
その方法とは、非常に手厚かった年金を大幅にカット、そして増税です。また、国自体がお金を稼ごうと警察官を有料で民間警備に派遣し、公務員を大幅に削減しました。
さらにギリシャといえば観光業ですが、これが過去最高を記録。このきっかけになったのはなんとアラブの春です。アラブの春で周辺国が非常に緊張状態・内戦状態であるため、世界中の人たちがギリシャへの観光を選択。いわゆる棚ぼたですが、観光客が大幅に戻り、ギリシャは国家としての立て直しが図られつつあります。

6/25  vs コロンビア
1492年コロンブスのアメリカ到達によりコロンビアと名付けられました。特産物はコーヒー、エメラルド。意外にもカーネーション生産も世界一です。
94年のW杯で自国の選手がオウンゴールすると帰国後すぐに殺害されました。当時はそれほどに治安が悪く、その大きな原因が麻薬でした。
コロンビアは麻薬の生産地と消費地の間にあり、ペルーやボリビアでコカが栽培され、コロンビアでコカインに加工し消費国アメリカに密輸するというルートでしたが、次第に現地でのコカの栽培が盛んになり、まさに麻薬の一大生産地になっていきました。麻薬組織はこれを抑え込もうとする国家組織に対し、大統領候補暗殺や無辜の人ごと航空機を爆破するなど、いわば戦争を仕掛けていた状態でした。
しかし、アメリカの援助により、麻薬撲滅のため除草剤を空中散布してコカの葉を全て枯らすという少々手荒な方法を経て、この10年間で重大犯罪は減少。また、警察官の数を増やしたため、治安は回復傾向にあります。また、29歳以下の人口が54%も存在する背景もあり、人口ボーナスによる経済成長が見込まれています。